シニア犬の健康・症状
犬の認知症(認知機能不全症候群)の兆候と対策|獣医師情報にもとづく解説
2026年8月26日
※本記事はアフィリエイト広告を含みます。詳しくは広告についてをご覧ください。
「名前を呼んでも反応が鈍い」「夜中に鳴くようになった」「同じところをぐるぐる回る」——シニア期に入った愛犬にこうした変化が見られると、犬の認知症(認知機能不全症候群)を心配される飼い主さんは少なくありません。この記事では、獣医療の情報にもとづいて、症状の特徴と、自宅でできる対策・注意点を整理します。
この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療方針を保証するものではありません。気になる症状がある場合は、必ず動物病院を受診してください。
犬の認知症とは
犬の認知症(認知機能不全症候群)は、老化にともなって脳の機能が徐々に低下し、行動に変化が現れる状態です。人の認知症と同様に、進行性であることが多いとされています。
代表的な5つのサイン
1. 見当識障害
周囲の状況を認識しにくくなり、飼い主や他の犬を認識できなくなったり、家具などの障害物を避けられずぶつかったりすることがあります。
2. 社会的な反応の変化
飼い主への反応が鈍くなり、帰宅時に迎えに来なくなるなど、これまでの人間関係・愛犬との関わり方に変化が見られます。
3. 睡眠サイクルの変化
昼夜が逆転し、日中に眠る時間が増える一方で、夜間に覚醒して鳴く「夜鳴き」が増えることがあります。これは家族の生活にも大きな影響を与えるため、飼い主が最も相談することが多い症状の一つです。
4. 不適切な排泄
トイレの場所を忘れてしまい、これまでできていたトイレの粗相が増え、進行すると失禁に至ることもあります。
5. 活動性の変化
目的もなく歩き回る、同じ場所をぐるぐる回るといった行動が増える一方、逆に無気力になり活動量が大きく減ることもあります。
重要な注意点:似た症状の病気もある
ここで紹介した症状は、膀胱炎や糖尿病、脳腫瘍など、認知症以外の病気でも現れることがあります。自己判断で「年のせい」と決めつけず、まずは動物病院で全身の検査を受け、他の病気の可能性を除外してもらうことが大切です。
飼い主ができる対策
生活環境を整える
徘徊による転倒やケガを防ぐため、生活範囲を安全な範囲に限定する、トイレまでの動線をジョイントマットなどで分かりやすくするといった工夫が紹介されています。
日中に適度な刺激を与える
日中の散歩や外気浴は、体内時計を整え、夜間の睡眠の質を保つ助けになるとされています。知育玩具などで脳に刺激を与えることも有効とされています。
栄養面でのサポート
DHA・EPA・ビタミンEなどを含む療法食やサプリメントが、脳の老化を緩和する可能性があるとされています。ただし効果には個体差があり、療法食への切り替えは獣医師に相談したうえで行うことが推奨されます。
薬による進行の緩和
症状の進行を緩やかにする治療薬もあります。使用の適否は、他の持病や年齢を踏まえて獣医師が判断するため、自己判断での使用は避けてください。
夜鳴き・生活リズムの乱れに向き合うために
夜鳴きは飼い主の生活にも大きな負担となります。一人で抱え込まず、動物病院に相談することに加えて、ペットシッターや老犬保育園など外部サービスの活用を検討するのも一つの方法です。
あわせて読みたい
症状全体の整理は「老犬(シニア犬)の介護グッズ完全ガイド」をご覧ください。トイレの失敗が増えてきた場合はおむつ・マナーベルトの選び方も参考になります。
まとめ
犬の認知症は老化にともなう自然な変化であることが多いものの、他の病気と症状が似ている場合があるため、まずは動物病院での確認が欠かせません。そのうえで、生活環境の工夫や日中の刺激づけなど、飼い主にできることから取り組んでいくことが大切です。